つながり、循環を生み出す「わんさか大浦パーク」のnext step

2024.01.05

わんさか大浦パークの誕生

若者が徐々に減少し過疎化が進む二見以北10区を何とかしようと、二見以北10区が手を取り合うことになったのは平成16年のこと。地域を振興する施設を作るために10区の区長で構成される二見以北地域振興会を立ち上げました。

その後、名護市からも交流拠点施設の計画が認められ、オープンに向けて10区で運営に必要な資金の確保に奔走することになります。しかし、10区の区民の中にはさまざまな意見があり、区長の皆さんは合意を得るのにかなり苦労したそうです。

他の施設にはなかなかない地域総出でのオープン準備。紆余曲折を経て、2011年3月5日わんさか大浦パークは誕生しました。


成長し続けていくわんさか大浦パーク

それから10年後、株式会社わんさかを設立し、現在、大規模な改修工事のまっただ中です。2024年4月、リニューアルオープンを迎えます。

代表取締役を務める深田さんは、大浦地区にルーツがあり、研究エリアに沖縄本島の北部地域を選んだ自然が好きな深田さんの心には、地域の沢山の優しい人に恩返しをしたいという思いがあります。わんさかや地域への思いをこう話します。

「わんさか大浦パークは、“農村から社会を変える”という思いが込められています。地域のつながりと循環に一番の関心があり、地域の良い所は残し、変えていくところは変えてきました。地域の人の幸せに暮らし続けたいというシンプルな思いと、地域経済の維持における営みをどうつなげていくか、つながり・循環することで、より良い地域を作っていくことが大切だと考えています。」

つながると一言で言っても、地域の人とだけではなく、遠く離れた人や、時間的、空間的、過去の自分と未来の自分のつながりもあると深田さんは解説してくれました。

これまでも、人と人、人と自然、人と地域のつながりと循環を生み出す地域づくりの中で、コミュニティが実現していくと考え、様々な取り組みを体現してきました。

人と人、人と地域がつながるコミュニティベースのレストラン

「自身の願い、地域の願いを形にするには?」を問い続けたわんさか大浦パークは、2024年4月のリニューアルオープンで直営のレストランを新規オープン予定。地域の拠点として進んできた10年間ですが、先への危機感も募らせます。

「わんさか大浦パークの存在意義を考えたときに、現状維持では限界があるなと感じたんです。そのためには、地域の拠点として変わっていく必要がある。レストラン事業の運営はとても大変なんです。それでもなぜやるのかと聞かれた時に、持続可能な地域、拠点を目指すためにはやる意味がある。こんな地域にしたいという将来像から逆算して、わんさかができることは何かと考えたときにレストランは大きな意味を持つと思いました。」

今までも、農家さん直送の直売所や地元の食材を使ったパーラーはありましたが、ゆっくり食事をする場を提供することでいろいろなつながりをもたらしたいという思いがある。「お客さんだけではなく、食材を持ってきてくれる地元農家さんにとっても、大切な場所になって欲しい。そして、それは、そこで働くスタッフたちにとっても同じである。つながりを生み出すレストランに係わることで、感謝や喜びを感じ、新たなモチベーションにつなげていく事ができると信じてます。」

地産地消の食材を提供するレストランはイメージしやすいですが、深田さんの構想はもっと多岐にわたります。地元の海人(うみんちゅ=漁師)との協力もその一つです。以前より、地元の魚でメニュー開発をして欲しいという声があり、今回、満を持してメニューの提供となるそうです。また、目玉企画の一つとして、マグロの解体ショーも計画しているとのこと。

共感できる人と共感できる方へつなげる

レストランという拠点を持つことで、今まで実現できなかった事をどんどん仕掛けていく。地元野菜のサラダバーやアレンジレシピ、新商品の試食など、安定供給が難しい小規模農家の難点を逆手に、わんさかでしか出会えない味、人があります。 わんさかが目指すのは、地域コミュニティが基盤となったレストランですが、一方通行ではなく、地域のレシピや食材を、必要としているお客さんに多種多様な方法で提供することができます。「付加価値」のある「伝える食堂」で、地域のさらなる起爆剤となる事を期待しています。

すべては今から。ゴールのないチャレンジへ

わんさかのスタッフはとても明るい。地域への思いは一つに、それぞれが自分の強みを活かして働いています。専門のキャリアを歩んできたのかと思いましたが、みなさん未経験から身につけていったそうです。誰も経験者がいなくても、志やチームワークで何でもできるのだなと感じさせられました。

4月のオープンが待ち遠しいレストランですが、まだ、星(=アイデア)のかけらが散らばっている状態。これを拾い集めたり、新しい星のかけらを作ったりする人を、わんさかでは募集しています。新規オープンに向け、業務は多岐にわたるので、飲食店経験者はもちろんのこと、やったことがない事を周りと協力して形にするプロセスを楽しめる人や、共感度が高い人は、ぜひ、生きがい、働きがい、チャレンジができるわんさかスタッフの一員になってもらいたいそうです。 個人の思いを仕事で実現できる業務は意外と少ないので、わんさかや地域のチャレンジを応援し、自分もやるのは楽しいという喜びを感じてもらいたいです。わんさかでしかできない出会いが沢山あります。すべては、”笑顔がわんさか!”のために。

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※キッチンスタッフはパーラー部門とレストラン部門の求人があり適性や興味関心に応じて配属いたします。