春香るやんばるの里【前編】

2020.03.21

桜はピンクから新緑へと衣替えして、やんばるはすっかり春もよう。

山に咲くツツジたちも、あちらこちらで顔を出し、ミツバチが飛び交う花の季節です。



名護市東海岸久志地域では、毎年この季節にフラワーフェスティバルを行っています。

フラワーフェスティバルについては、下記の記事をご覧ください。

沖縄の古き良き原風景を楽しむ「フラワーフェスティバル」




そのフラワーフェスティバルの中でも毎年一番人気なのが、

『オープンガーデン』


お花好きの民家さんたちがお庭を開放してくれて、丁寧に大切に育てられたお花たちを見ることができます。


今年は残念ながら、私たちの地域では新型コロナウイルスの影響を考慮し、
中止となってしまいましたが、
民家さんから愛をたっぷりもらって育ったお花たちはとってもきれいに咲いています。




この久志地域は、もともとお花好きな方が多い地域でもあり、お庭だけでなく街道や各区の集落センター(公民館)もとても彩り豊か。




民家さんたちも足を運んでくださったお客さまとの会話を楽しみにされていたので、やはりリアルに勝るものはないですが、少しでもこの久志地域の魅力を感じていただきたい!
そんな想いから、2回(前編・後編)に分けて、お花の写真と民家さんの声を掲載させていただきます。




お庭はどこも趣向が凝らされていて、それぞれ特徴があるのですが、共通しているのは、「お花が好き」ということと、民家さんが「楽しんでいらっしゃる」ということ。


民家さんたちの口から出てくる言葉からそれらがひしひしと…。

“毎日見てあげないとだめよ、手をかけてあげること”

“見てくれる人がいるから花も一生懸命咲いてくれる”


“花だって生き物だから、「かわいいよ」、「きれいだよ」って声をかけるときれいに咲くんだよ!人が来て見てくれるからきれいになる!”

“どんなに疲れていても、あーお花が待ってるから帰ってお水かけてあげなきゃねぇ、っておもうわけさ”


“お花に手をかけてやってるとね、一輪でも咲くとすごくうれしいの!”


“お庭に絵を描くみたいに、絵が上手なわけじゃないんだけど(笑)バランスを考えてね”


写真を撮らせていただく際、「角度はこの角度がいいよ!」とアドバイスをいただくこともしばしば。ここでも愛を感じます。



また、お花にもそれぞれ個性があって、毎日見ているとわかるようになってくるそうです。


“バンシルー(グァバ)の木が3本あるんだけど、どれも味が違うの。美味しいのから鳥に食べられちゃうんだけどね(笑)動物とも虫とも共生ね。”

“この花は水はけがいいところを好むからこっちの方がよく育つでしょ、でもこっちの花はそういうわけでもない。お庭やってるとわかるようになってくる。それぞれ個性がありますよ。人間と一緒、相性がある。”



お花は地域や人をつなげる手段でもあるとおっしゃる方もいます。


“この地域はむかしっからお花が好きな人が多いから、自分だけやらないのもね(笑)でもそのおかげで苗をいただいたりお渡ししたり、交流が増えたのが嬉しいの!”


“オープンガーデンをやっているとお花好きのお客さんと話がとっても盛り上がって、リピーターになってまた会いに来てくれる。去年はこうだったけど、今年はここが変わったね、とか、自分でも気付かない変化にお客さんが気付いてくれることもある。

花を通して人がつながってますね、それが醍醐味“


“お花を植えだしたらね、通学途中の子どもが「おばさーん!お花きれいだね!」って声をかけてくれるようになってくれたの。それから、その子から、もっとこうしたら?ああしたら?なんてアドバイスをもらったり(笑)”


“あの辺は地域住民の有志でやってるんだよ~、好きな人が集まってね”



後編へ続く