地域を知って、移住する。新しい沖縄移住のカタチ。
2022.02.23
「沖縄 移住」と検索すると、様々な移住のエピソードが見られます。
沖縄県の中でも、都会もあれば田舎もあり、
インターネット上で仕事も家も探せる地域もあれば、現地でないとそういった情報に出会えない地域もあります。
今回の記事では、沖縄県名護市東海岸にある「久志地域」へ「ふるさとワーキングホリデー」という制度を利用して移住した2人のお話です。
地域で働き、暮らす。ふるさとワーキングホリデー
そもそも「ふるさとワーキングホリデー」とは何か。
都市に暮らす若い人たちが、
ふるさとワーキングホリデーポータルサイト (総務省)より
一定の期間、地域に滞在し、働いて収入を得ながら、
地域の人たちとの交流の場や学びの場などを通して、
通常の旅行では味わえない、地域を丸ごと体感してもらい、
地域とのかかわりを深めてもらおうというものです。
地方への移住については仕事や家が見つかっても、
「その地域に馴染めるか」など、不安も多くあると思います。
そして地域側も、「どんな人が移住してくるのか」など、
地域を知る機会も、地域のことを伝える機会もないまま、
ミスコミュニケーションが生まれる場合が多くあります。
沖縄にある綺麗な海や自然は、
地域の方々が大切に守っている地域がほとんどです。
「海は、自然はみんなのもの」だからこそ、
みんなで力を合わせて大切に守っていくことが必要です。
そしてその自然豊かな地域は、過疎高齢化が進んでいる場合が多く、
地域側が移住者を求めていることが多いにも関わらず、
地域の人と移住を希望する人をつなげる・つながる場所が少ないのです。
そんな地域のニーズと移住者のニーズをつなげるため、
移住希望で人気の沖縄県でも、ふるさとワーキングホリデーが取り組まれています。
沖縄県では、平成30年度から事業をスタートし、
おきなわ移住の輪 ふるさとワーキングホリデー より
昨年度までに累計73名が31社(10地域)でワーキングホリデーを行いました。
そのうち数名は受入期間満了後も地域(企業)に残り、お仕事を続けています。
沖縄県ふるさとワーキングホリデーでは、各地域にナビゲーターを配置しています。
ナビゲーターには、元地域おこし協力隊や先輩移住者、地域との繋がりを多く持つ地元の方などがいます。
慣れない地域でも気軽にお仕事や生活の相談ができ、地域の方々と繋いでもらうことができますから、ご安心ください。
実際にこの制度を利用してわんさか大浦パークで働き、
久志地域で1ヶ月暮らし、そのまま移住したお2人を紹介します。
久志地域に移住した、2人をご紹介
1人目は、2018年度のふるさとワーキングホリデー(以下、ワーホリと呼びます)にて、
わんさか大浦パークで働き、終了後約2週間で移住した川口綾乃さん。
川口さんに移住に関するインタビューをしてみました。
ワーホリ参加してからそのまま残って働こうと思ったきっかけや理由は?
わんさか大浦パークで1ヶ月働いてみて、この施設の伸び代を感じたからです。
あとは、沖縄に来てみたら移住者がたくさんいて、
その方々に「何で移住したの?」と聞くと、
「沖縄好きだから!」と答える人が多くて。
そんな簡単に移住ってできるんだ!と衝撃を受けました。
東京に友達がいることや、自分の趣味など制限することに固執してなくてもいいんだ、と思えました。
あとは家と仕事があったことも理由。
これはタイミングがよかったです。
住む前と住んでみてから変わった地域の印象は?
ワーホリの時は、わんさか大浦パークと滞在していた地域しか見えてなかったけど、
久志地域は農業と学校も連携していたり、地域が一つの団体みたい。
あとは地域の3人くらいに聞けば、誰かしらその人のことを知っている。
そういう繋がりがすごいと思いました。
移住してよかったな、と思うことは?
日々忙しく、初めての業務をたくさんできたことです。
移住する前までは小売接客をしていて、小さなコミュニティでの交流を意識して働いていました。
だけどここでは、たくさんの地域の人や出荷者さんのことを考えて働く意識になったな、と思います。
あとはわんさか大浦パークで出荷されている、沖縄の島野菜や南国フルーツを知れたこと。
ほかにも、やっぱり海が綺麗だし、
「沖縄に住んだことがある」っていうネタができたこともよかったことですかね。
最後に、この地域への移住を考えている人へ一言あったら是非!
こんなに頑張っている地域に住めて関われてよかったです。
人生に悩んでいたら沖縄に来たほうがいいよ~
暑い暑い言いながらサンダルで働けるのがゆる〜い!
川口さんと一緒に働く、わんさか大浦パークの代表 深田友樹英さんからも、
受入企業としてのコメントも頂きました。
ふるさとワーホリで1ヶ月一緒に働くことで、人柄がわかり、安心して受け入れられました。
川口さんは、驚くほどバリバリ働いてくれて、
就職して1年後には全体を統括する重要な業務を担ってくれました。
今のわんさか大浦パークは川口さんなしでは存続できなかった可能性もあるくらい(笑)人と地域が カチッとはまったときには
わんさか大浦パーク代表 深田友樹英さんより
「いつか帰るつもりです」という風の人が、地域で果たす役割は想像を超える
大きいものになるなーと感じてます。
もう1人は2019年度のワーホリに参加し、
1ヶ月住んだ空き家にそのまま住んでわんさか大浦パークにて1年間働いた、有馬華果さんです。
有馬さんの、とある1日をムービーにしました。
朝、地域の農家さんが野菜を収穫し、わんさか大浦パークへ出荷。
野菜を農家さんから受取る有馬さん。
昼、わんさか大浦パークのレジで知り合いに会い、
夕方、仕事終わりに海辺でオリオンビールを飲む。
アポ取りなしで、普段の1日を撮影しました。
なんでもない日常に素敵なシーンがたくさん詰まっています。
このムービーの曲は、なんとこの地域のオリジナルソング。
地域の名前がたくさん出てきます。
タイトルは「みんなのふるさと~咲かせようしあわせの花」、
作詞作曲、歌っているのはsetomayuさん。
(setomayuさんのHPは こちら )
現在は広島県でシンガーソングライターとしてご活躍されていますが、
setomayuさんが2013年にわんさか大浦パークで研修生として勤務していた時に、
この地域の自然や人々のことを歌にしてくれました。
setomayuさんはワーホリや移住ではありませんでしたが、地域のことを知り、つながることで、今でも関わる頼もしいパートナーとなって頂いています。
久志地域は、暮らす人や遊びに来る人が、その人だから見つけられる宝物をそれぞれ発見できる場所だと思います。
わたしもそうやってこの地域で実際に出会った人、景色、歴史、ひとつひとつの経験を歌詞に込めました。
作ったときは、いろんな人にオリジナルの替え歌を作ってほしいなと思ってました(笑)
地域を訪れた人がそれぞれの目に映る久志地域の魅力をどんどん表現していけたらいいなと思っています。
setomayuさんより
ここで「みんなのふるさと」の歌詞をご紹介します。
明るい歌声が 届いたら会いに行こう
二見の恋の歌 大浦の澄んだ海に響く
神様の声聞こえますか 嘉陽のおばあがうーとーとー
天仁屋の空に輝く星 流れた光にかけた願いこの山に森に川に 笑顔の種が芽吹くように
根をはる大地の底から ほら
みんなでわんさか咲かせよう 笑顔の花安部の浜風に 吹かれたら恋に落ちて
切ない愛しさを 歌に閉じ込めた汀間の石
底仁屋の松の木の下で 昔の知恵を授かろう
三原のおじいの編む縄は 結んでつながる絆の証この空に海に浜に 僕らの夢がめぐるように
波が奏でる子守唄 ほら
みんなでわんさか膨らまそう 僕らの夢頬をかすめる海風が 瀬嵩の波間をきらめかせて
大川の峠を吹き抜ける つながる広がるこの想いこの道に村に島に 笑顔と夢があふれるように
みんなのふるさと / song by setomayu
今手を取り合って歩き出す ほら
みんなでわんさか咲かせよう しあわせの花
ここでご紹介した方々は、久志地域に移住されたほんの一部です。
移住のきっかけや方法、働き方・暮らし方はそれぞれですが、
地域を知って移住するからこそ、見えてくる魅力もあるかと思います。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
Information
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▼「みんなのふるさと」が収録されている、setomayuさんのミニアルバム「ここにはあるよ」
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